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今週の要点

  • 2026年9月22日から9月28日のAIゲームでは、東京ゲームショウ2026終了後も対話型体験と開示設計が同時に進み、国内のAIノベル『Kataris』が敵ボスへのプライベートチャットを戦術に結びつけるデモを残しました。
  • 海外では、MeshyがMora研究アーキテクチャとmora.funの体験デモを公開し、『Rivage』が試作のみAI・完成版は人手とSteamで説明、『CODEX MORTIS』がコードから音楽までAI利用を全面開示する対照的な2本が続きました。
  • Meta ConnectではHorizon Create/Studioがプロンプト制作とFacebook・Instagramフィード上のプレイ導線を掲げ、韓国ソロ開発の『Grimoire of Hecate』がIndieDBで工程別開示を補強しました。

対象期間は2026年9月22日から2026年9月28日までです。ゲーム作品、IP連携、体験型コンテンツ、Steam開示に直接関わる一次情報に絞り、基盤モデル単体やAPIのみの更新は扱いません。

今週押さえたい動き

今週の軸は、AIの置き方が「対話と駆け引き」「遊べる世界の研究」「開示の二極化」「SNS流通」に分かれたことです。

国内では、ライセンスIPのSophieChatに続き、オリジナル世界の『Kataris』が自由入力と個別チャットでボス戦の位置取りを変える体験をTGS後も参照点にしています。海外では、Moraが3D骨格とエージェントコードの上に映像を載せる層構造を示し、従来の動画一本生成とは異なる「先に世界を作る」研究線が見えました。

開示面では、『Rivage』のプロトタイプ限定と『CODEX MORTIS』の完成品全面AIが同じSteamの枠組みで並び、日本で敏感な試作AI議論と対比される週になりました。Metaは制作より配信面——既存SNSフィードへのネイティブプレイ——を前面に出し、Bufff mini JAMMMやUravationのような国内UGC事例とは流通のスケールが異なります。

国内の動き

『Kataris』:プライベートチャットがボス戦の駆け引きに

KatariteのAI対話型ノベル『Kataris』は、9月20日の東京ゲームショウ2026・4Gamerブース「わしゃがなTV出張版」で公開体験され、9月23日付のレポートで詳細が整理されました。主人公の文章入力で物語が進み、登場人物とのプライベートチャットでは敵ボス・ガルヴィスにも個別メッセージを送れます。

体験では、チャットで「左から切り込む」と予告したあと、実際の行動入力で右から踏み込み敵の剣先をずらすなど、会話と戦闘が連動する駆け引きが確認されています。SpiralAIの『SophieChat:AI』やDMM『Charatalk』がIPキャラクターとの会話を前面に出す流れに対し、オリジナル世界で敵への交渉や嘘の予告をゲームプレイに組み込む設計が国内のAIチャットRPGの新しい重心になりました。

基本プレイ無料とアイテム課金のモデルで、PC/iOS/Android向け。TGS終了後も、対話品質と誘導の難しさをどう説明するかが、今後の配信・ストア開示の論点です。

海外の動き

Meshy Mora:コードと3Dの上に載せるインタラクティブ世界

3D生成プラットフォームMeshyは9月21日(米国時間)、研究アーキテクチャMoraと公開デモMora 1を発表しました。コーディングエージェントがルールと挙動を書き、3D生成が空間を担い、リアルタイム動画が映像と音を描く層構造で、単一動画モデルに世界全体を任せない設計です。

mora.funでは空間パズル、マルチプレイ、レースなど複数モードが体験可能で、Meshy 7.1のUltra 2K/4K高精細3D生成も同日付近で全登録ユーザー向けに提供開始されています。日本のTGS展示でMeshyがB2B資産生成として語られる文脈とは別に、ブラウザから遊べる研究デモとして切り出した動きです。

Steam開示の二極:『Rivage』と『CODEX MORTIS』

Exnilo StudioとRaw FuryのSFパズル『Rivage』は9月22日にSteamほかで発売。Steam開示では早期ビジュアル試作にのみ生成AIを使い、プロトタイプ素材はすべてアーティスト制作に置き換え、発売版にAI生成コンテンツは含まれないと説明しています。日本のレベルファイブ謝罪や今村氏試作議論で問われる「試作段階のAI」を、完成品非含有として任意開示した型です。

対照的に、GROLAFの『CODEX MORTIS』は9月24日にSteam 1.0へ。Games PressとSteam開示では、コード・テキスト・美術・音声・音楽に生成AIが関わると明記し、Early Accessから約半年でデッキ構築刷新とオンライン協力(最大4人)を追加しました。小規模チームがAIを開発パイプライン全体に使う姿勢を前面に出す、国内では反発リスクが高い極端例として読まれます。

Meta Horizon Create/Studio:プロンプト制作とフィード配信

Metaは9月24日のMeta Connectで、スマホアプリHorizon Createとブラウザ版Horizon Studioを発表し、早期アクセスのウェイトリストを開きました。自然言語プロンプトやテンプレートから2D/3Dモバイルゲームを生成し、Facebook・Instagram・Horizonのフィード上でネイティブにプレイ可能とする方針が示されています。

The Vergeも、VR起点からモバイル中心へ舵を切りつつAIで制作コストを下げ、エンゲージメントに応じてフィード露出を配分する狙いを報じています。制作物の権利・品質・スパム判定の透明性は、国内のSteam開示やIPライセンス型チャットRPGとは別次元の論点になります。

『Grimoire of Hecate』:ソロ開発の工程別開示

韓国のBlablah Gamesは9月27日、IndieDBで『Grimoire of Hecate : Tower of Starlight』更新デモを紹介し、コード・グラフィック・多言語ローカライズへのAI支援を章立てで公開しました。ピクセル背景はAI下絵の後Asepriteで手直し、Steam開示では事前生成のみでプレイ中のライブ生成は行わないと整理しています。『Agents Please』や『Stall Quest』と同系の焼き込み+工程開示型で、『Rivage』の試作限定と『CODEX MORTIS』の全面AIの中間に位置します。

日本との比較

国内の『Kataris』は、SophieChatの五原則型ライセンス会話RPGに対し、オリジナル世界で敵との個別チャットを戦術に結びつける体験核型です。UravationやHexa AwayのようにAIを制作・検証の裏方に置く流れとは設計の重心が異なります。

海外のMoraは研究デモとして「世界を先に作ってから描く」線を示し、MetaはUGC制作よりSNSフィード流通を核心に据えました。Steam開示では、日本で議論になった試作AI(『Rivage』)と完成品全面AI(『CODEX MORTIS』)が同週に並び、Grimoire of Hecateのように工程を丁寧に書くソロ開発が第三の落としどころとして見えます。レベルファイブ物議以降、日本のインディーがどの型を選ぶか——体験核・焼き込み限定・試作のみ・全面AI——がさらに分化する週になりました。

来週見るポイント

来週は、『Kataris』の一般配信やストア開示の進み、SophieChat事前登録のフォローが、国内AIチャットRPGの説明テンプレを試します。Mora 2やmora.funのモード追加が、研究デモから製品化へどう移るかも注目です。

Steamでは、『CODEX MORTIS』1.0のレビューが全面AI開示の受け止めを試し、『Grimoire of Hecate』のQ4本編発売が工程開示型の継続を示すか見たいところです。Meta Horizon Createの早期アクセス拡大が、日本のクリエイターにとってフィード流通と品質基準の実務論点になるかも追う週です。

出典